【富山】夏の立山黒部アルペンルートvol.2〜黒部ダムの虹が見える時間は?

7月に立山黒部アルペンルートに行ってきました。

富山県から長野県の山岳地帯を結ぶ世界有数の観光ルートで、標高2450メートルの室堂エリアや、黒部ダムを通っています。4月~6月には「雪の大谷」と呼ばれる高さ20メートル級の雪壁に挟まれた道路を歩くウォーキングも開催されています。

阪急交通社のガイドページから転載

長野、富山の両県からアクセスが可能ですが、富山側から入りました。
弥陀ヶ原、室堂エリアを散策し、天空の避暑地を満喫。
記事はこちら

今回は、立山黒部アルペンルートの最高峰・室堂で宿泊した「みくりが池温泉」と、2日目に訪れた黒部ダムについて紹介します。

みくりが池温泉

室堂エリアにはいくつかの宿泊施設があります。(立山黒部アルペンルートHP・場所の「室堂平」をご参照ください

室堂のターミナルからは15分ほど歩いたところにある、日本最高所の天然温泉を有する「みくりが池温泉」にお世話になりました。いわゆる山小屋スタイルの宿ですが、相部屋のプライバシーも確保されていて安心できる施設でした。

山小屋初心者でも安心の温かさ

みくりが池温泉

住所:〒930-1414 富山県中新川郡立山町室堂平
営業期間:4/15〜11/24(2018年)
一人当たりの宿泊料金:
相部屋  9,300円〜12,200円
個室(1室2名〜6名、ハイシーズンは1室3名から) 9,300円〜14,200円
食事:夕食、朝食付き
温泉の泉質:単純酸性泉、ph2.28、泉温45.0度、源泉かけ流し100%
日帰り入浴:可(大人700円、小人500円)。タオルは有料レンタル。
ホームページ:みくりが池温泉

宿ではクレジットカードが使えないので、現地精算の場合はご注意を。
オンライン予約や旅行社サイトを経由して予約した場合は、クレジットカードでのオンライン決済ももちろん可能です。

一人で宿泊したため、相部屋にお世話になりました。
二段ベッドが4台並ぶ部屋で、受付時に番号を渡されます。他にも相部屋は原則女性専用の横並びの相部屋、またデラックス相部屋という料金の異なる部屋があるようです。
各スペースにコンセント、電灯が用意されていました。

みくりが池温泉の外観

この日は16時頃から雨が強くなってきたため、叶いませんでしたが、天気が良ければ綺麗な星空を眺めることができるそうです。夜は7月でもかなり冷えました。外に出るときはしっかり防寒をしておく必要があります。

売店にはモンベルのグッズがかなり充実していました。みくりが池温泉とのコラボ商品も!

山小屋の美味しいごはん

夕食は18時から。食堂で1時間の設定がされています。僕を含めた一人で来た宿泊客は、まとまって同じテーブルに着く形でした。

この日の献立はタラのバジル焼きを主菜としたもの。「サス」というカジキマグロの昆布締めもあり、食料の調達が難しい山小屋ながらも富山の幸が楽しめるメニューでした。

もろこし豆腐は、豆腐にトウモロコシを練り込んだもの。初めて食べましたが美味しかった!
桜えびとトマトの冷やしそうめんも、家で作ってみたいなと思うほどにはツルっといただきました。

ごはんが進むこと進むこと。
たくさん歩いた後に食べるごはんは美味しい!

ビールなどお酒は有料。また、夕食特別メニューと題して深海魚「げんげ」やホタルイカ、白えびなど富山の海の幸を別料金で提供していました。
地酒の利き酒もやっていたようで、こちらは利き酒セットというものを購入するようですね。

おちょこが可愛い

部屋にはないテレビも、食堂には大型のものがあります。翌朝の明け方にはサッカーのワールドカップを観ている方も何人か。
電波は圏外でしたが、WiFiが整備されているので特に不便はありません。

ゴミ箱は階段の踊り場に設置

温泉は夕方と早朝の2度入りました。
コンパクトな室内風呂で、硫化水素臭もそこまで気にならず。ドライヤーも洗面所にありました。
洗面所のお水が本当に美味しかったのでペットボトルを持って来ればよかったなと反省。

タオルを持っていない場合はフロントで有料レンタルをする必要があります。21時から無人になってしまうので、それまでにレンタルするようにしましょう。

ベッドの寝心地は、布団があったかくて良かったです。消灯時間の前に、疲れていたのでぐっすり。

朝ごはんは和食中心のバイキング形式です。こちらは6時から提供が始まり、8時までの好きな時間に摂ることができます。

野菜を多めにとって、ごはんをしっかり二杯。黒部ダムに向けて腹ごしらえですね。

相部屋の山小屋と聞いて、どんなものかなと思っていました。
でも、この標高地で2食美味しいごはんが食べられて温泉もついていることを考えると、9300円という値段は安いのではないでしょうか。

朝に出発するときもスタッフさんが笑顔で「行ってらっしゃい!」と声を掛けてくれました。
雨が降る中、心がスキップしたくなるような、おもてなしでした。

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室堂から黒部ダムへのアクセス

室堂から黒部ダムに向けては、いくつか交通機関を乗り継いで行くことになります。
もちろん通し切符で全てカバーできます。

室堂から、まずは立山トンネルトロリーバスで大観峰へ向かいます。
移動距離3.7キロ、所要時間は約10分。
トロリーバスは石油燃料ではなく、電車線から電力の供給を受けて走行するのが特徴です。正式名称は無軌条電車というそうで、乗り物の区分としても電車として区分されるとのこと。

トンネルの細い道中を進み、中央の雄山山頂直下付近で上下線のバスがすれ違います。

早朝の室堂ターミナル

大観峰駅の売店

大観峰駅には黒部湖などを見渡せる展望台がありましたが、まだ小雨が降り、もやがかかっていたのでほとんど見えませんでした。
この日はこの後晴れたので良かったものの、雨が降っているときの黒部ダム観光、立山黒部アルペンルートの散策はおすすめしません。魅力が半減します。

大観峰からは立山ロープウェイで黒部平駅まで降りていきます。
所要時間7分。降りていく最中、右手には黒部湖が見えました。

立山ロープウェイは、中間に支柱が一本もない「ワンスパンロープウェイ」という形をとっています。ロープウェイを支えるワイヤーは太さが直径54ミリと日本トップクラス。
ワイヤーだけで結ばれた二区間を力強く、安全に下っていきました。

大観峰を出発するときにはまだもやがかかっていました

奥に見える抹茶色の水面が黒部湖

黒部平の高山植物を撮ろう!

黒部平駅に降りると、駅前には展望台が広がります。
黒部平高山植物観察園という表札が立ち、色鮮やかな高山植物がそこかしこに咲き誇っていました。

四季折々で見ごろの植物をリストアップしてくれています

印象深かったニッコウキスゲ

朝降った雨の水滴が残り、みずみずしい印象に

クルマユリも、まだ雲が厚い朝に力強く映えていました

植物園ではなく「植物観察園」という名称。
植物との思い出は写真に収めて、決して触ったり持ち帰ったりしないようにしましょう、と注意書きがありました。
職員の方に頼むとカメラのシャッターも押してくれます。

立山黒部アルペンルートは全体的に無骨な風景が多かっただけに、黒部平駅の植物観察園にはとっても癒されます。

黒部湖駅―黒部ダムへ

黒部平駅からはトンネルの中を黒部ケーブルカーに乗って進みます。

トンネルの中を進む黒部ケーブルカー

ケーブルカーというと山の急勾配を進む印象が強いですが、こちらの黒部ケーブルカーは日本で唯一の全線地下式ケーブルカーだそうです。自然保護と雪害防止の目的により、トンネルの中をひたすら進みます。
およそ5分で黒部湖駅に到着しました。

黒部湖駅でケーブルカーを降りると、ひたすらトンネルを進みます。外気とは異なるひんやりとした感覚。
黒部ダムとは別の方向に、黒部湖の遊覧船乗り場もあります。

「黒部湖遊覧船ガルベ」という名称で、6月から11月上旬まで運行しています。
乗船時間は30分、料金は大人1080円、小人540円(2018年10月現在)。時刻表などはこちら

黒部ダム側から見たトンネルの入口。左側を進むとケーブルカー乗り場に着きます

足音と、水滴が落ちる音が響く重厚なトンネルを抜け、黒部ダムが見えてきました。

黒部ダムの虹を見よう

黒部ダムは7年の歳月をかけて1963年に完成した貯水量2億トンの水力発電専用ダム。その規模や放水時にかかる虹などから、日本で最も有名なダムといっても過言ではないと思います。
建設工事は苦難を極め、171人の殉職者を出しました。

僕が行った時は「黒部の物語」をモチーフにして、黒部ダムの建設史を振り返る展示が行われていました。
慰霊碑も建っているので、訪れた際は手を合わせてみてください。

黒部ダムの歴史を振り返る特設会場

破砕帯という困難をどう乗り越えたかが説明されていました

2018年の黒部ダムの観光放水期間は6月26日~10月15日まで。
来年も同様の期間だと思います。(記事を書くのが遅くなりすみません)

黒部ダムの撮影スポット

黒部ダムには放水の絶景を撮影できるビュースポットが大きく分けて4つあります。(参考:黒部ダム公式サイト
この中で、山肌に沿った外の階段を上っていくダム展望台は行けませんでした。ごめんなさい。
ダム展望台からの景色は、公式サイトなどをご覧ください。階段は220段あるそうです。

外階段を上っていくダム展望台。高所恐怖症の僕は中腹までが限界でした…

放水観覧ステージ

黒部ダム駅から最も近いのが放水観覧ステージ。せり出した踊り場から、ダムえん堤とほぼ同じ高さで眺めることができます。

下に見えるのが新展望広場

この日は午前9時前に到着し、雲がかかっていましたが、晴れ間が見えてからは虹が少し見えました。
黒部ダムに到着したらまず最初に訪れてほしいスポットです。右側には立山連峰の山々が見えます。

記念写真を撮ってくれる「ふぉっとダム」も

新展望広場

階段を下ったところにある新展望広場は、もっとも放水地点に近いスポットになります。
水しぶきが風に乗って飛んでくることもあるそうです。

より目線に近い高さで放水を見ることができます

観光放水の虹をバックに写真を撮る場合は、このポイントが良いと思われます。水が音を立てて流れ落ちる水面の模様も見ることができます。

新展望広場は放水観覧ステージから階段を降りていきます

放水観覧ステージのあるエリアからは階段を降りて向かう必要があります。
この外階段が高所恐怖症にはなかなか怖く、降りるときはそこまで気にならないものの、上るときに段ごとの隙間から下が見えるのが怖かったです。

下が見えると怖い高所恐怖症の方はご注意を…

黒部ダムえん堤

黒部ダムと黒部湖の間に通るダムのえん堤。
こちらからは観光放水を真上から見下ろす形になります。

ダムのえん堤。左側が黒部ダムの放水口、右側が黒部湖

谷の間を縫うようにして、流れる川まで見ることができるポイントですね。

アーチ型のえん堤なので角度次第でいろいろな表情が見られます

柵から乗り出して写真を撮るのは危険なのでやめましょう。

黒部ダムの虹が見える時間


黒部ダムの観光放水に虹がかかるのが見やすいのは、午前中です。

これは太陽の位置によるもので、特に観光放水観覧ステージ新展望広場はその影響が色濃く出るようです。
ただ夏場の太陽の高い時期は、午後の日差しでも放水に虹がかかることもあるそう。

今回は午前9時から11時ごろまで滞在していましたが、晴れ間が見えたときは放水にかかる虹がうっすらと確認できました。行って良かったと思える瞬間。

午前中に黒部ダムを訪れるとなると、長野側の大町付近で一泊、あるいは富山側の室堂エリアで一泊、という形が基本かと思います。ただ、長野から午前中に扇沢まで出ている高速バスを利用すれば、東京などから日帰りで向かうことも可能かもしれません。

立山黒部アルペンルートの長野側の玄関口になっている大町は温泉郷として有名。
東京から向かう場合はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

黒部ダムから東京へ

帰りは黒部ダム駅から関電トンネルトロリーバスに乗って立山黒部アルペンルートの終着点・長野県の扇沢まで向かいました。

黒部ダム駅には、レストハウス側からトンネルを歩いていきます

関電トンネルトロリーバス

関電トンネルトロリーバスは前述の立山トンネルトロリーバスと同じ「無軌条電車」。
2019年の4月からは電気バスに変更することが決まっていて、乗れる機会は今年が最後でした。

黒部ダム駅にあるプロジェクションマッピング

お別れのカウントダウン

来年からの新型バスを告知。キャラクターは黒部ダムのゆるキャラ「くろにょん」

トロリーバスが走る大町トンネルの途中では破砕帯という単語が出てきます。
黒部ダムの成り立ちのところでも出しましたが、破砕帯は大量の地下水を含む軟地盤。
これに遭遇すると掘削作業ができなくなってしまいます。出水と土砂に襲われて何人もの方が命を落としました。

それでも作業を止めず、トンネル本坑の周辺に水を抜くためのパイロットトンネルを掘り、セメントなどで本坑の周りを固めました。
黒部ダム建設で一番大きな障壁。
そんな大町トンネルを、トロリーバスに乗って抜けるのは、胸にこみ上げるものがありました。

扇沢駅に停車するトロリーバス

扇沢までの所要時間は16分。来年以降は電気バスとして、大町トンネルの歴史を僕たちに伝えてくれることでしょう。

黒部ダムの玄関口・扇沢

扇沢駅は食堂やお土産屋さんなどが充実していました。
黒部ダムのレストハウスは混んでいたため、こちらの食堂で黒部ダム名物のアーチカレーを昼食に。

アーチ型ダムを模したカツカレー。グリーンカレーもありました

扇沢駅は黒部ダムへのアクセス拠点として便利です。車の乗り入れがここまではできるため、駅前に広い駐車場が。
僕が行ったのは平日だったので車は少なかったですが、休日になると駐車場に入れないくらいの渋滞になるそうです。

この広い駐車場が休日はぎっしり…

混雑が予想される休日に車で向かう場合には、前日に駐車場に停めて車中泊→朝イチで扇沢からのトロリーバスの切符を取ったほうが良さそうです。
駐車場が混みあう中でも、観光バスは優先的に通行。個人的には休日は公共交通機関をおすすめします。

扇沢からは信濃大町駅までバスで向かいました。所要時間は35分、運賃1360円。
長野まで向かう高速バスも運行しているようで、こちらは片道2600円です。

大町からは京王の高速バスで東京に帰ってきました。夜行バスがないのは残念ですが、3000円で新宿~大町を結んでいます。所要時間は約4時間30分。

東京から新幹線とバスを乗り継いで行く総額の1/3くらいなので、時間のタイミングが合えば利用してみるのもいいと思います。

今回は平日に訪れたため、観光客も少なくゆったりと過ごすことができました。
幻想的な自然と日本有数の観光地が自慢の立山黒部アルペンルートに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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